個別療育について - 岡山市北区 児童発達支援事業所 きもちとことばのはぐくみ教室

ごあいさつ

お知らせ

2017-09-13 23:01:00

今回は、当教室の「個別療育」の考え方についてお伝えさせていただきます。

「個別療育」は、お子さん一人ひとりに合わせて、一対一のマンツーマンで課題に取り組みながら、人と積極的に関わる楽しさや人に向かう姿勢を育てます。
一緒に取り組むことの楽しさを感じながら、言葉や認知の力を育てる幅広い課題に取り組んでいきます。
また、手先の訓練、視覚と運動を育てる課題、ルールのある遊び、教科学習への基礎作りなど、お子さんのステップごとに細やかな支援を行います。


「個別療育」のプログラムを考えるにあたりまして、とても大事にしていることは、発達の「最近接発達領域」の見立てになります。
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、発達の今日の水準と明日の水準の「幅」を、「最近接発達領域」と呼びます。
今日の水準は、『自分一人の力で達成できる』ことで、

明日の水準は、『他者の手助けをかりて達成できる』ということで、
これが習得課題となります。

 

この習得課題の設定が高すぎると達成することが難しくなります。

ついては、『他者の手助けをかりながらぎりぎり達成できる』設定とする必要があります。
当教室では各専門スタッフ全員で毎回振り返りを実施し、お子さん一人ひとりに合わせて、『 少しだけ頑張ったらできる』課題を調整し、『できた!』という体験を増やして、『自分はできる!』という意欲を育てていきたいと考えております。

 

保護者の方々のお考えとして、最もご心配されている面の課題に気持ちが向かうということはとてもよく分かります。

当教室が大切にしていきたいと思っておりますことは、子どもたちが他者とやり取りすることを楽しいと思い、積極的に関わろうとする気持ちを育て、成功体験を積んで自己肯定感を育んでいくことと考えております。
ついては、幅広い課題に取り組んでいくことがとても大事であると考えております。
 
お子さんが集中力を持った状態で実施することがとても重要ですので、一回あたり30分間で行い(そのあと保護者の方との振り返りを実施)、おおよそ6つくらいのプログラムに取り組みます。
お子さんの年齢や特性、言語理解、行動などから重点配分を検討・調整しまして、お子さん一人ひとりに合ったプログラムに取り組んでいきます。
(プログラムは、以前ご紹介しました「太田のStage」に基づいて作成し、内容や組み合わせ、難易度について、都度調整していきます。)
 
*下記はプログラムの一例になります。*
〇色弁別:目で見て色を捉える。目と手を協応させて、物を操作する。
〇タングラム:全体像を捉えて図形を構成する。
〇宝探し:探索する力を育てる。
〇表情の理解:感情や表情の理解を高める。
〇紐通し:両手を協調させる。目と手を合わせる。
〇絵画配列:出来事の流れを理解する。
〇イメージ遊び:イメージを言葉にする。大人と場面を展開させる。
〇欠所発見:全体と部分をみる。位置の言葉を伝える。
〇和音笛:呼気をコントロールする。音を介してやりとりする。
〇聞いて探そう:2つの要素があることばの理解を育てる。
〇視覚探索:必要な情報だけ探索し選択する。細部を見比べる。
〇お話並べ:話のつながりをイメージする。言葉で説明する力を伸ばす。
〇お買い物:見たもの、聞いたものの情報を覚え、離れたところに取りに行く。
〇文章を組み立てよう:主語・目的語・述語を考えて、言葉で表現する幅を広げる。
〇平面構成:見本と見比べて取り組む。足りないものを言葉で要求する。
〇多側面からの質問:疑問詞を聞き分けて、理解して応じる。
〇輪ゴム掛け:じっくり試行錯誤する。
〇わっかぬき:奥行を知る。しっかり最後までぬく。
〇図と絵の弁別:複雑な図から必要な絵を見つけ出す。
〇間違い探し:2つの絵を見比べる。違う場所を説明する。

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保護者の方々と同じ時間を共有して、お子さんが成長していく場面を確かめ合いながら、一緒に歩んでいきたいと考えております。